◆薬剤師ってどんな仕事?
患者さんの健康をまもるため、病院や薬局で薬を調合・提供するとともに、薬の飲み方のアドバイスや管理を行います。
薬剤師の主な仕事は「調剤」となり、薬のエキスパートとして、医師・歯科医師・獣医師からの処方箋通りに揃えて、診断の正確性を確認し、医薬品を計数・計量して患者さんに正しくお渡しする流れをよびます。
患者さんの体質やアレルギー歴と照らし合わせ、薬の副作用や他の薬との相互作用を確認するのも仕事の一環です。
各患者さんに合わせて、薬の効果や服用方法を分かりやすく説明する「服薬指導」もとても重要なお仕事です。
病院では、医薬品の在庫管理や記録を行い、患者の体調変化に基づいて薬の調整を提案することもあります。また、薬剤師外来で副作用管理のための服薬指導も行います。
法によれば、薬剤師は公衆衛生向上と国民の健康な生活を確保するために調剤や薬事衛生を担当しています。
薬剤師は病院や薬局だけでなく、製薬会社で新しい薬の開発や実験、製造する工程の管理、医療機関への学術情報提供など様々な分野で働くことができます。
最近では「かかりつけ薬剤師」という言葉も少しずつ一般的となりつつあり、患者の安全性や薬の有効性向上に貢献する仕事も増えています。
◆薬剤師になるには?
薬剤師になるためには、まず国家試験に合格して薬剤師名簿に登録し、免許を取得する必要があります。
この試験は通常、薬学課程を卒業した人が受験資格を持つことができるため、大学では薬学の6年制の学部や学科に進学する必要があります。
学生時代には、病院や薬局で11週間ずつの実務実習が必要です。
医薬の分野は常に進化しているので、最新の情報を把握し、理解し続けることが非常に重要です。
また、患者さんや消費者に対して円滑に対応し、薬の使用に関する適切な判断を下し、必要な情報を提供する能力も求められます。
◆薬剤師の働き方の特徴
薬剤師は、薬局や医療機関、製薬企業、行政機関、大学などで働く場所があります。
特に、薬局での仕事が全体の57%を占め、医療機関での仕事が約19%、製薬企業が約14%となっています。
なお、女性の薬剤師の割合は約65%で、就業時間は各薬局の営業時間に合わせています。
薬剤師の仕事は、調剤薬局では比較的通院者の多い午前中が忙しいことが多いです。
医療機関では休日や夜間にも患者の対応が必要な場合があり、ドラックストアでは調剤だけでなく、商品の販売も行います。高齢者の在宅訪問ニーズも増えています。
(厚生労働省、平成28年医師・歯科医師・薬剤師調査の概況から参照)
◆働いている人の数(就業者数)
243,650人
(出典:令和2年国勢調査の結果を加工して作成)
◆月に働いている時間(労働時間)
164時間
(出典:令和4年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
◆お給料(年収)
583.4万円
(出典:令和4年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
◆年齢
41.1歳
(出典:令和4年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)
◆有効求人倍率
3.29倍
(令和4年度)