業界/職種研究

職種紹介:塾の先生

◆塾講師ってどんな仕事?

学習塾は、学校の授業の分からなかったことを教えてくれたり、高校受験や大学受験のための成績を上げるために勉強をする場所です。

そんな学習塾で実際に勉強を教えてくれるのが塾の先生です。

規模や運営の仕方によってもさまざまな塾があり、大きなクラスで30名以上を一斉に指導する塾から、1対1の個別指導がメインの塾まで様々です。

塾では、それぞれの塾での教育方針や運営形態に基づいて、年間のスケジュールを組み立てて、教材や問題を作成します。塾講師は生徒一人ひとりの学習目標やレベルに合わせて指導を行い、テストの採点や進み具合の確認を行っていきます。

保護者会や個別相談では、学習や進路に関する情報提供やアドバイスをすることも多くありますし、保護者との連携を特に大切にしています。実際に勉強をするのは、子どもたちですが、お金を払っているのは保護者の方だからです。

教師は各科目の専門知識を持ち、生徒の興味や関心に合わせた教え方を工夫することで、成果を上げることを目指しています。学習塾の教師は、生徒一人ひとりの能力や目標に応じて対応し、生徒が勉強をする気持ちを高められるように準備をしていきます。

◆塾講師になるには?

学習塾で働くには、特に学歴や資格は必要はなく、転職して始める人も多いです。

大規模な学習塾では、大学を卒業してすぐの新卒の先生も採用されることがあります。大きな塾では新卒で入社をしてからの研修システムが整っているところもありますが、多くの場合では実際に仕事をしながら、経験を積んで指導技術や教科に関する知識を身につけていくケースが多いです。

指導する教科に関しては、基礎的な学力が必要ですが、生徒や保護者からの信頼を得ることも重要なため、人柄や意欲も重視されます。

また、保護者や生徒の要望を理解し、細かい気遣いを行うことも求められます。だからこそ、学習塾の仕事では学歴や資格はもちろんですが、人柄や意欲も重要です。学習指導の基礎知識を持ちつつ、生徒や保護者から「この人に教えてもらいたい」と思ってもらえるように、信頼関係を築くことが非常に大切になります。

特に教えるのが上手な講師や一部の人は、信頼関係を築くことが上手な講師は、独立して個人で塾を運営することもあります。

◆塾講師の働き方の特徴

学習塾では、正社員として働く人もいますし、副業やアルバイトで時間講師として働く人も多いです。

正社員の場合、授業は午後1〜2時ごろから始まり、夜10時ごろに終わることが一般的です。みんなが学校に行っている間は、塾の先生も少しゆったりしています。

みんなが学校に行かない時間に授業を行うことが多いので、土曜日や日曜日にも授業やテスト対策を行う塾も多くあります。また、学校の夏休みや冬休みには集中講座が行われ、その際には朝からの勤務があることもあります。
時間講師の場合は、自分が担当する授業に合わせて出勤することになります。

近年では生徒数が減少しているため、学習塾業界も大きな変化を迎える可能性があります。たとえば、ビデオ授業やe-ラーニングが普及し、プログラミング教育も導入されるなど、学習塾も多様なニーズに対応しているケースです。今後はさらに、みんなが勉強したいことに合わせて、特色のあるカリキュラムの作成や教材の工夫など、細かい対応力が求められます。

学習塾業界は変化しているため、新しい教育方法やニーズに対応するための柔軟性とアイデアが重要です。

◆働いている人の数(就業者数)

70,110人

◆月に働いている時間(労働時間)

169時間

◆お給料(年収)

383.8万円

◆年齢

36.9歳

◆有効求人倍率

1.31倍

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