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職業紹介:中学校の先生

◆中学校の先生ってどんな仕事?

中学校の先生は、さまざまな科目や活動を担当し、13〜15歳の子どもたちの学習と成長をサポートします。

中学生の先生は、小学校と異なり、それぞれが専門科目を持ち、国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、技術・家庭、外国語(主に英語)などの科目を教えます。

授業では、教科書や補助教材を使いながら、生徒の理解や進み具合に合わせて指導し、教材の研究や事務作業も行います。その他にも、部活動や学校行事、生徒指導や進路指導、PTA活動なども担当し、学校の運営組織に所属して関連する仕事も行います。

中学生は13歳から15歳で、心身の変化も大きい時期だからこそ、精神面の指導も大切になります。いじめや不登校の問題について、教師や保護者、地域の人々、関係機関などが協力して取り組んでいます。

中学校の先生は、小学校から始まった義務教育の最後の3年間を担当し、生徒が社会に出るために必要な知識を教えるだけでなく、個々の個性や可能性を伸ばすための指導力も求められる重要な仕事です。

◆中学校の先生になるには?

中学校の教員になるためには、大学などで必要な単位を取得し、「中学校教諭免許」を取得する必要があります。

その後、都道府県や町の教育委員会が実施する教員採用試験や私立学校の教員採用試験に合格することで先生になれます。

教員採用試験は、各教科ごとに行われ、合格すると採用候補名簿に登録されますが、登録には有効期間が設けられています。

採用後も、年次ごとの研修や教科・担当別の様々な研修の機会を受けることになります。

中学校の教員に求められる資質としては、中学校教育全体への理解、専門的な知識や技能、生徒に対する理解や責任感が重要です。

また、カウンセリングに関する知識や技能も望まれます。

教員としてのキャリアアップを目指す場合、副校長や校長になるためには選考試験を受ける必要があります。都道府県や市町村の教育委員会の指導主事や管理主事になる道もありますが、こちらも選考試験に合格する必要があります。

先生になってからも、継続的な研修が行われ、専門知識や指導力の向上を目指します。キャリアアップのためには選考試験を受けることが必要です。

中学校では、教師だけでなく、校長や教頭、教務主任、学習指導主任、学年主任、保健主事、生徒指導主事、進路指導主事などが存在し、それぞれの担当分野の調整を行っています。また、特別支援学級が設置されている中学校では、特別支援学級の担任教師も配置されています。

◆中学校の先生の働き方の特徴

中学校の先生は、学生のくる8時前から勤務を始めて、16時から17時の間に終業することが一般的です。

しかし、実際には多くの教師が1日に数時間の残業を行っています。教師の残業の主な理由は、放課後の部活動指導、テストの採点、宿題チェック、プリント作成、授業の準備など、さまざまな業務が山積みになっているからです。

授業の合間を使って事務作業を進めることもできますが、それだけでは全ての仕事を終えることができず、残業が必要になります。公立学校で働く中学校教師は、基本的に土日と祝日は休みですが、部活動の指導や試合がある場合は、休みの日でも学校に出勤する必要があります。

部活動の指導は、教師と生徒との交流の機会でもあり、教師の醍醐味の一つですが、そのためには自身の休日を犠牲にすることもあります。特に運動部の顧問などは、指導や試合のために多くの時間を費やします。また、日常業務に加えて、生徒たちの問題やトラブルに対応する必要もあります。

ただし、中学校教師は公務員であり、年次休暇や病気休暇、特別休暇、介護休暇などの休暇制度があります。年次休暇は年度ごとに与えられる有給休暇であり、急な病気や家族の予定などで休む場合に利用されます。

中学校教師の業務は幅広く、多忙な時間を過ごすことが多いです。生徒たちが休みの日にも仕事をしている教師はたくさんいますし、夜遅くまで学校に残って仕事を片付けることもあります。

中学生は一般的に思春期とされることも多く、人間関係や進路について迷う生徒も多いです。教師は一人ひとりの生徒と真剣に向き合いながら、個別にサポートすることも求められます。中学校教師の仕事は忙しいですが、生徒たちの成長や目標達成を見ることでやりがいを感じる先生も多くいます。

◆働いている人の数(就業者数)

231,400人

◆月に働いている時間(労働時間)

174時間

◆お給料(年収)

739.7万円

◆年齢

42.5歳

◆有効求人倍率

0.65倍

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