業界/職種研究

職業紹介:プログラマー

◆プログラマーってどんな仕事?

プログラマーはコンピューター専用の言葉を使って、コンピューターに仕事の指示を出すお仕事です。


コンピューターにやってほしいことをコンピューター語で伝えるときに使用するのが、「プログラム」です。
(「このボタンを押したら、右に一歩進んでね」的な命令が何万個も集まってシステムやゲームって成立しています)

システム開発等のお仕事では、システムエンジニア(SE)も職業名として有名ですが、システムエンジニア(SE)は、どんなシステムを作ろうかと計画を立てる役割を担っており、その設計図にしたがって実際に作業をしているのがプログラマーです。

プログラマーは、パソコンやスマートフォンの言葉を覚えて、コーディングと呼ばれるプログラムを作成する作業を行います。作ったプログラムは何度もテストを重ねて正しくシステムが動くように調整します。
単体テスト、結合テスト、総合テストなどがあり、バグ(不具合)が見つかれば、プログラマーとSEが協力して修正作業を行います。

新しくコンピューターに指示出しをする仕事ももちろんですが、既にある情報システムの修正や機能追加など、メンテナンス作業もプログラマーの仕事の一部です。

プログラマーはいろいろな仕事に関わっていきますが、基本的にはチームで協力してシステムを作ることが大切になります。

◆プログラマーになるには?

プログラマーになるには、学歴や専攻は特に問われません。
イメージとしては、理系出身の人しか働いていないような印象も持たれがちですが、実際は文系出身の人も多いです。
もちろん、プログラミングを学んだことがあると有利で、専門学校で学んだり、基本情報処理技術者等の資格を持っていると有利に働きます。

新卒か未経験でプログラマーになる場合、企業内で教育を受けてからプログラマーとして配属され、働き始めます。
先輩たちから指導を受けながら、実際にプログラムを作成する経験を積んでいきますが、一人前のプログラマーになるには、約3~4年かかるとも言われています。

プログラマーのキャリアパスとして、チームリーダーや管理職になる道もあります。
また、システム設計に携わるSEに転身する人や、プログラミングのエキスパートになる人もいます。知識や経験を生かして、営業になる人もいるそうです。

プログラマーになるためには、ITリテラシーはやはり必要で、情報セキュリティに対する意識も重要です。
お客さんと直接やりとりを行うことは少ないですが、内部情報に触れることもあるため、個人情報の取扱いやコンプライアンスに気を付ける必要があります。

プログラマーはいくつかのプログラミング言語を学んでいきますが、コンピュータも人間と同じで、それぞれ特性があります。英語は通じるけど、フランス語は通じないみたいな。
代表的なプログラミング言語はこういったもので、名前を聞いたことがあるものもあるかもしれません。

・Java(ジャバ)
・Python(パイソン)
・Ruby(ルビー)
・PHP(ピーエイチピー)
・Swift(スイフト)
これらは全て、コンピューターに指示を出す際の言語になります。

◆プログラマーの働き方の特徴

プログラムを作成する仕事は、主に東京や大阪、名古屋を中心とする大都市やその周辺で行われています。
システム開発会社やWeb開発会社などのIT企業や、その他の企業や研究機関からプログラム作成をお願いされた会社で働くことが多く一般的です。

プログラマーは、20歳代後半から40歳代の男性が多く、SEよりも比較的若い人が多いですが、最近は平均年齢が上がってきています。

パソコンに強いみなさんだからこそ、リモートで在宅勤務をしているイメージもありますが、実はあまり一般的ではありません。
もちろんコンピューターがあれば、プログラムを作成することは可能ですが、セキュリティ上の理由からインターネットが繋がらない環境で開発することが多いです。

顧客情報の保護やトラブル対応に関わるため、プログラマーはプログラム作成を受託した会社の正社員として働くことも多いです。

賃金や労働時間は勤務先の規定によりますが、開発期限が近づくと休日や夜間に仕事をすることもあります。

開発するシステムの規模は様々で、小さなものは1人で作成することもありますが、大規模なシステムでは数百人のプログラマーがチームで協力して開発することもあります。

近年のWeb画面の開発ではデザインツールを使って自動的にHTMLなどが作成されることが増えていますが、プログラマーは整理された分かりやすいプログラムを作成する能力が重要です。
また、自動生成ではできないクリエイティブなプログラムや特定の分野に特化した専門性を持つことも求められるので、プログラムを作成する仕事は新しい技術を学び、自分のスキルを磨き続けることが大切です。

◆働いている人の数(就業者数)

389,760人
(出典:令和2年国勢調査の結果を加工して作成)

◆月に働いている時間(労働時間)

167時間
(出典:令和4年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)

◆お給料(年収)

550.2万円
(出典:令和4年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)

◆年齢

38.1歳
(出典:令和4年賃金構造基本統計調査の結果を加工して作成)

◆有効求人倍率

1.79倍
(令和4年度)
キャリア辞典:求人倍率ってなに?